日本一になって畳を伝える為、2026年技能グランプリに兵庫県代表で出場しました。

日本一になって畳を伝える為、2026年技能グランプリに兵庫県代表で出場しました。

技能グランプリとは?

特級・1級・単一等級の技能検定に合格した、大工や機会工、日本料理などの各分野のプロフェッショナルたちが、その卓越した技能を競い合いあう、年齢制限のない熟練技能士による日本一決定戦です。
当店店主も日本一を目指し、畳を忘れてしまった日本人に畳を語る為、兵庫県代表で挑みます。

結果は『日本一遅く、失格』

全24名の中、私ただ一人、タイムオーバーで失格となりました
5時間以内に手縫いの畳一帖を枠内に納めた後、別に床の間一式を製作。
というルールに、あと数分足りませんでした。

技能グランプリという大舞台にも関わらず、分かりきった「時間内」という大前提があるにも関わらず、
兵庫県を背負っているにも関わらず、
なのに、自分でも焦るぐらい一針一針手を抜けませんでした。

これは競技です。お客様はいません。
ほかの選手と同じルールで競い合い日本一を決めます。
かといって採点項目さえ押さえればどんな作業でもどんな出来栄えでもいいのか。
そこに私の職人としての評価されない性格がいちいち邪魔をしました。

厚みは均一に、丁寧に。美しく。畳が泣かない作業で、楽しんで仕上げる。
こんなもの、技能グランプリでは評価されません。(厚みは採点対象)
時間を忘れ、ただただ畳と向き合い、急に思い出し時計を見て何度も焦りました。

わかっています。意味ないのは。
でもきっと、その無意味な拘りを妥協して、日本一になっても喜べない自分が居ると思います。

打ち切りのカウンドダウンが始まります
「作業終了30分前」
(うっっ!大丈夫、、イケる、イケる!)

「作業終了10分前」
(焦るな!焦るな!!大丈夫!イケる・・!)

望まない最後が頭をよぎり、練習の努力が無駄になってしまう現実を体全体で拒絶しはじめます
ミスが連発するも、後4針!!・・・というところで
『畳制作作業終了です』』』』』』』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!
自分以外が真っ白になり、ただただ悔しさが噴水のように込み上げてきました。



大会を終え、翌日当然の如く、覚悟していたお言葉を匿名でメール頂きました。
「あなたのエゴです。拘りの押し付けです」
「お客様が望む事に応えるのが職人だと思う」
読み進めるたび心がギュウ〜っとなりました。でも、正しい事です。
その方々も普段の納期に拘りをもって商売されているのが分かります。

5時間で作って下さいと無茶な納期を言われた事ありませんが、お客様の要望に応えるのは当たり前ですよね。
応え方が人それぞれなだけで。

でも全く予想しなかったお言葉を多く頂き、何度も泣かされました
「失格ですが、君の畳は本当に綺麗だった」
「あそこまで職人貫いた人初めて見たよ!感動した!」
「わかる人には伝わってるよ。豊田くんの畳見て、考えさせられる職人が今後出てくると思う」

タイムオーバーで失格。この結果が生んだ物は私にとって財産となりました。
これが豊田仁なんだと、改めて自己理解できた良い経験です。

次も挑戦させて下さい。
どうせ拘ってしまうなら仕方ない。
練習して時間をもっともっと縮めて、堂々と日本一を取って魅せます。

応援してくれた家族、職人さんに心から感謝します。

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